肥大性骨関節症

症状

炎症を伴う激痛から軽い関節痛まで様々であり、上下肢における多関節炎として出現します。初期段階では爪の変形が認められ、発汗や蒼白といった症状を呈することもあります。関節部では強直や可動域の変化、発赤、関節液貯留、熱の上昇を見ることもあります。また皮腺不全症である多汗症や脂漏症を随伴させる場合もあります。本態性の皮膚骨膜肥厚症では頭部や顔面の皮膚に肥厚が認められます。

原因

続発性と本態性に分類され、常染色体優性遺伝します。肥大性骨関節症(ひだいせいこつかんせつしょう)は男性に多く見られ、発症は十歳代となります。長管骨における骨髄炎とばち指、関節炎が主な症状であり、トゥレインソレンテゴール症候群とも言われます。本態性では皮膚骨膜肥厚症が知られていますが、本疾患はその多くが続発性となります。基礎疾患では肺癌によるものが多くなっていますが、バセドウ病や肝硬変、感染性心内膜炎、潰瘍性大腸炎、膵嚢胞性線維症、慢性肺感染症、チアノーゼを随伴させる先天性心疾患などによるものも見られます。本疾患が先立って一年以上に渡り認められる場合もありますが、普通は基礎疾患が先に診断されます。また発症は緩やかである一方、発病するとやや早めに進展するケースも認められます。

治療法

ばち指に対しては特別な治療法はありません。またその必要性もないとされます。通常、非ステロイド抗炎症薬が関節痛へ適用されます。更に副腎皮質ステロイドが用いられることもあります。