有毛細胞白血病

症状

初期段階では軽度の疲労感や全身倦怠感、盗汗、発熱、出血傾向、左上腹部違和感、食欲減退などを出現させます。また肝腫及び脾腫を見ることがあり、点状出血若しくは皮下出血が示されることもあります。検査では汎血球減少が示され、これは骨髄線維化や単球数低下、腫瘍細胞が骨髄へ浸潤したことに起因します。また有毛細胞白血病(ゆうもうさいぼうはっけつびょう)に感染症を合併する起因として単球数低下、これと共に随伴する好中球数低下などがあげられます。

原因

白血病細胞はB細胞性と言われていますが、少ないケースでT細胞の性質を呈するケースがあります。毛様突起が見られ、これは簡単に走査型電子顕微鏡などで確認できます。細胞表面Ig陽性であり、CD22、CD20、CD19を生じ、Ig遺伝子再構成が認められることに由来し、B型細胞性と推測されています。

治療法

インターフェロンαに有効性が認められているものの、デオキシコフォルマイシンの方が優れています。こちらは大半の症例で完全寛解を示し、部分寛解も期待できます。かつては摘脾が行われていましたが、こちらは現在、特定の条件下においてのみ実施されます。また、摘脾による生存期間は六年前後と言われていますが、インターフェロンαやデオキシコフォルマイシン投与によって更に長くなると考えられています。