アディー症候群

症状

アディー症候群(あでぃーしょうこうぐん)の症候性では両側性の瞳孔異常が示されると共に、もととなる病気の症状も出現します。特発性では、複視、霧視、眼精疲労、羞明などが示されます。片側或いは散瞳性の瞳孔異常が示され、時間と共に縮瞳性となるケースや初期から縮瞳性になる場合も見られます。また交感神経節障害が原因と指摘されている、発汗障害なども少ないケースで見られます。更に左右対称的に腱反射の低下或いは喪失が見られます。

原因

症候性と特発性に分類されており、前者では、帯状疱疹、糖尿病、甲状腺機能低下症、関節リウマチ、シャイドレーガー症候群、網膜剥離術後、多発性神経炎、灰白脳炎、多発性硬化症、サルコイドーシス、片頭痛、眼窩部外傷、そして腫瘍などが原因疾患としてあげられます。腱反射の喪失は見られず、緊張性瞳孔を出現させるケースが多いとされます。また合併症では顔面半側萎縮症など進行性のものや筋強直性ジストロフィなどがあります。後者は病変が短毛様体神経並びに毛様体神経節に出現することが指摘されています。

治療法

病気中のなりゆきで瞳孔縮小が見られたり、回復傾向が示されることもあります。治癒するに至りませんが、見通しは良いとも言われています。薬物療法では抗コリンエステラーゼ薬やピロカルピン点眼などの投与による治療方法となります。尚、サングラス或いはそれの代用となる着色コンタクトなどが羞明に適用されます。