結核腫

症状

結核腫(けっかくしゅ)では限局性の小脳及び脳幹症状、片麻痺、これらとともに脳圧亢進症状を呈します。一般に結核腫の発生した個所やその結核腫の大きさの程度によって出現する症状も違ってきます。また髄液圧は高まり、細胞数の増加、ツベルクリン反応の陽性が検査にて認められます。結核菌は結核性髄膜炎を随伴しているケースにおいて見られます。そのため上記以外を除いては、検査において結核菌は確認されません。

原因

結核病変が体の他の部分に見られる場合、そこから二次的に生じます。良性腫瘍との区別が難しいとされ、結核性髄膜炎に伴って発生することもあります。免疫機能低下をきたしている場合、日和見感染として出現することもあります。これにはエイズなどが該当することになります。

治療法

化学療法が基本となっていて、リファンピシン、ストレプトマイシン、イソニアジド、ピラジナミドといったものが用いられます。またケースによっては手術による治療方法に移行する場合もあります。診断の確定には脳生検を要します。結核原発巣は髄液から発見されないケースが多く、このため生検を脳の病巣個所から行います。尚、サルコイドーシス、寄生虫に起因する肉芽腫、クリプトコッカス、トキソプラズマなどとの識別を要します。