脊髄小脳変性症

症状

脊髄小脳変性症(せきずいしょうのうへんせいしょう)では以下のような疾患があります。シャイドレーガー症候群は尿失禁、起立性低血圧、小脳性運動失調といった症状を示し、悪化していきます。同じような症状を示すものではオリーブ橋小脳萎縮症がありますが、シャイドレーガー症候群では初期段階から上記の症状を示します。フリートライヒ失調症は手首などにおける進行性の運動失調を示します。このことから深部感覚障害や腱反射喪失、筋緊張低下などを現します。発症は五歳から十五歳程度とされています。オリーブ橋小脳萎縮症では進行性の自律神経症状、小脳性運動失調、パーキンソンなどを示します。そのため、下肢における発汗減少、起立性低血圧、眼振、腱反射亢進、小脳性運動失調などが出現します。主に中年以降に発症します。脊髄小脳失調症は眼振、小脳失調症状を緩やかに出現させます。ルイパー症候群は顔面、頸部、眼球結膜において末梢血管拡張が見られます。またリンパ球減少、免疫グロブリン欠如から呼吸器感染症を何度も再発し、ひいては悪性リンパ腫により死に至るケースが多いと言われています。発症は幼児期となります。歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症は小児期で進行性のミオクローヌスと共に癲癇が生じます。発症が成人になると癲癇の他、舞踏病のような不随意運動、小脳性運動失調症を出現させます。マシャドジョセフ病では、進行性の筋固縮、ジストニア、小脳性運動失調症などを出現し、発症年齢も幅広くなっています。

原因

次第に小脳が萎縮していくことによって発症しますが、遺伝に起因するものとハッキリ原因の分からない場合とがあります。進行性の運動失調症状を呈し、シャイドレーガー症候群、フリートライヒ失調症、オリープ橋小脳萎縮症、脊髄小脳失調症、ルイバー症候群、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症、マシャドジョセフ病などがあります。

治療法

確立された治療方法は存在していません。薬物療法は振戦、神経因性膀胱、固縮、痙縮、起立性低血圧などに対して適用されます。