舌咽神経痛

症状

舌咽神経痛(ぜついんしんけいつう)では間欠性の発作を引き起こし激痛が走ります。このため、食事をする際やくしゃみ、咳などに起因して激痛発作が引き起こされることになります。舌後部、及び喉の奥側から発した痛みはその範囲を耳にまで拡大させる特徴があります。間欠性のため、発作時間は数秒ないし数分間といった短い周期となります。また一過性の心拍停止を引き起こし、失神に至るケースも見られますが、これは稀に患者が不整脈を生じることに起因します。

原因

ハッキリとした原因は解明されておらず、舌咽神経の機能不全に起因して引き起こされる疾患です。舌咽神経は第九脳神経のことであり、舌及び扁桃を通過する神経です。このため扁桃に近接する舌後部或いは喉の奥側にて激しい痛みが何度も発作として出現します。女性より男性に多く見られる疾患であり、発症年齢も中年以降となっています。

治療法

三環系抗鬱薬やバクロフェン、カルバマゼピン、フェニトインといった薬物の投与による治療方法が行われます。ただし、いずれもその効果を示さないケースでは手術適応となります。その他、局所麻酔による治療法が適用されるケースもありますが、こちらは一過性の措置に過ぎず痛みを麻痺させる効果しか有しません。そのため、痛みを完全に除去するには手術のみとなります。尚、本症は三叉神経痛と似たような症状を示すため、鑑別が必要とされています。また治療薬も三叉神経痛と同様のものが適用されます。