症状
三叉神経痛(さんさしんけいつう)では急激に顔面一側において単体の神経にそって激痛を発し、何度も生じます。本症は顔における三叉神経に沿った痛みであり、少しの刺激が誘引となります。眼神経の第一枝、上顎神経の第二枝、下顎神経の第三枝から三叉神経は構成されており、多くは上顎神経及び下顎神経に起因して発症します。またこれらの全ての神経において生じる場合と単独で引き起こすケースがあります。
原因
脳幹から出ている三叉神経が圧迫されることが原因であり、ほとんどのケースでは、脳底動脈、椎骨動脈、前下小脳動脈といった血管によって圧迫されています。その他、動脈瘤の発生や脳腫瘍に起因するものも見られます。冷水を飲んだり、それで洗顔したことに誘引されることがあります。本症は一つ以上の神経において疼痛を生じ、その痛みは間欠性且つ発作性となります。また誘発帯からの少しの刺激、若しくは有害刺激が見られないのに痛みが発生する傾向にあります。
治療法
外科的にはジャネッタ手術による治療方法が採用されます。これは圧迫を生じている部分にスポンジを挿入する微小血管減圧術と呼ばれているものです。薬物療法では抗癲癇薬といったテグレトール、カルバマゼピン、鎮痛薬などを組み合わせての治療法が行われます。また三叉神経の切断やアルコール注射を神経へ行うこともあります。