緊張型頭痛

症状

緊張型頭痛(きんちょうがたずつう)では頭部全域もしくは後頭部の真ん中あたりで継続した鈍痛を生じます。一般に頭痛も軽いものから中程度ぐらいまでであり、両側性となります。また体の動きによって悪化することはなく、むしろ動作させることで軽くなる場合も見られます。その他、眼の疲れや肩の凝りなどを生じることもあります。尚、本症では嘔吐及び悪心を伴うことはなく、音及び光による過敏症は見られません。また日常生活における一般的な動作で症状の悪化も見られません。

原因

慢性化したした頭痛の内では非常に多い疾患であり、身体的及び肉体的ストレスを原因として発症します。また長時間に渡って筋肉収縮が行われ、血液が十分に補給されていない環境下でそれが持続すると疼痛物質であるピルビン酸や乳酸が遊離されることも原因となります。つまりこれらの物質が神経へ影響を与え、痛みを発生させることになります。末梢神経が密集している靭帯及び筋付着部といった個所は痛みを生じる所になります。尚、緊張型頭痛はもともと緊張性頭痛や筋収縮性頭痛と言われていたものを統合した疾患です。

治療法

精神的ストレスに起因するものには抗不安薬及び抗鬱薬の投与による治療方法になります。また鎮痛薬も適用されますが、慢性化の原因にもなるため、その利用に注意を要します。その他、筋弛緩薬にも有効性が認められています。予防としては姿勢をよくして、うつむきを控えます。また腕立て伏せなどによって頸筋を鍛錬し、枕も柔軟性があり低いものを選びます。そして低血圧及び貧血が見られれば、それを治療し、ストレス環境下に身をおかないようにします。