ナルコレプシー

症状

ナルコレプシーは居眠り病のことであり、日中急激に強い眠気を催します。数分ないし数十分間、急に睡眠に入ります。そして怒ったり笑ったりするなどを引き金に全身の力が抜ける情動脱力発作を引き起こします。また金縛りや幻覚などを寝入りの際に生じる入眠時幻覚、或いは睡眠麻痺を起こします。いずれも個人差はありますが、発作を気づかずに引き起こしている患者も見られます。なるこれぷしーはあまり見られない疾患ですが、精神神経科での検査や治療が推奨されています。

原因

遺伝子の関連が指摘されており、本疾患ではHLA-DR2抗原を有する患者が多いと言われています。脳幹網様体の働きに異常があると言われていますが、外傷後及び脳炎などに起因するケースも見られます。そのため、本症が発生するメカニズムは詳細に分かっていません。

治療法

抗鬱薬や精神刺激薬、或いは中枢刺激薬、そして睡眠薬などの投与による治療方法が実施されます。主に薬物療法が中心となっておりますが、症状によって使われる薬は選ばれます。覚醒アミンに有効性が認められていますが、日本ではアンフェタミン製剤が利用できません。そのため、塩酸メチルフェニデートなどが適用されます。診断では、睡眠麻痺、就眠幻覚、カタプレキシーのいずれかと共に睡眠発作、そして入眠の際のREM睡眠が見られることで判断される傾向にあります。尚、カタプレキシーとは驚いたときや怒った時、笑った際など、急激に腰の力が脱力する発作のことを言い、通常、数秒間とその発作時間も短いものとなります。