先天性筋強直症

症状

先天性筋強直症(せんてんせいきんきょうちょくしょう)ではミオトニアを生じ、一歳以降において下肢異常から発見されるケースが多いとされます。また筋肥大から筋肉質な体を作り上げ、これは日常生活において耐性を持つために形成されます。本疾患ではミオトニアから筋収縮後の弛緩に支障をきたしており、特に急激な筋収縮後の弛緩は困難とされています。このため、その困難さを克服するために筋肥大が引き起こされ、延いては運動選手のような筋肉質な体を作り上げるものと考えられています。また同一の動作或いは運動を何度も行うことでミオトニアが緩和される傾向にあります。これはトムセン型よりベッカー型において明らかに示される現象ですが、両者において出現します。そのため、徒競走などでは出始めが遅くても途中から追い上げるケースが多いとされます。検査では針筋電図にてミオトにア放電が見られます。糖負荷試験、血液検査、MRI、心エコー及び腹部エコーにおいては適正な範囲のため、異常は認められません。診断は針筋電図が有力とされていて、そのほか、出現した症状や家族歴などが参考にされます。しかしCLCN1の遺伝子の分析が確定診断に必要とされます。このCLCN1遺伝子の異常によって先天性筋強直症を発病することが明確にされています。

原因

遺伝が原因であり、トムセン型とベッカー型に分類されています。

治療法

薬物療法が主体であり、塩酸メキシチレンの他、抗てんかん薬なども利用されることがあります。ただし、軽い症状を示すものであれば、薬物の常用は必要ないとされます。本症は生命に関わる疾患ではなく、その見通しも通常の人と同一になります。また成人に達するまではミオトニアの症状が強まる傾向にありますが、それ以降は安定化する傾向にあります。