連圏状粃糠疹

症状

正円形で爪の甲から手の平の大きさまでの魚鱗癬様局面が幾つも発生する病態です。色調は淡い褐色で、主に腹や腰、殿部において出現します。連圏状粃糠疹(れんけんじょうひこうしん)はそれぞれが結合若しくは融合し、連圏状を形成します。表面は小さな皺が幾つも見られ、乾燥し、若干落屑を認めます。境目はハッキリしていません。男性より女性に多く見られる疾患であり、これといった自覚症状を生じません。そのほか、角質増殖や有棘層菲薄化、そして顆粒層低下などを見ます。

原因

常染色体優性遺伝が少ないケースで存在するようです。また、連圏状粃糠疹は魚鱗癬の一つとの指摘もなされています。一般にアジア人に多いとされますが、最近ではアフリカや白人で発症するケースもあるようです。その他、本疾患には結核や癌、妊娠、栄養不良などが絡んでいることがあります。尚、悪性腫瘍が背景に存在するものでは、肝臓癌によるものが多くなっています。

治療法

サリチル酸アルコール、尿素軟膏、エトレチナート、ビタミンD3軟膏が利用さます。連圏状粃糠疹は見過ごされるケースも多く、経過は慢性を辿ります。