膿疱性乾癬

症状

膿疱性乾癬(のうほうせいかんせん)は汎発型と限局型に分類されます。前者には急性汎発性、妊娠性汎発性、再発性環状膿疱性乾癬があります。後者では限局性、急性掌蹠膿疱性乾癬、稽留性肢端皮膚炎、そして部分的な尋常性乾癬皮疹の一時的な膿疱化があります。本疾患は無菌性膿疱を全身性若しくは限局性に発生させ、尋常性乾癬へと移行若しくは混在させる経過を示します。急性汎発性膿疱性乾癬では関節痛や疲れと共に突如熱が上昇して全身性に潮紅します。その後、小膿胞が多数かつ融合性に出現し、膿胞化をきたします。小膿胞は無菌性であり、これが消失すると環状鱗屑を残存させます。時に口内炎、地図状舌、結膜炎など粘膜症状を引き起こし、爪が剥がれたり爪甲混濁を招きます。そのほか、低アルブミン血症や類白血病、低カルシウム血症を伴うこともあります。妊娠性汎発性では疱疹状膿痂疹と似た症状を示します。再発性環状膿疱性乾癬では亜急性及び慢性に経過を辿ります。小膿胞が遠心性紅斑辺縁において環状配列を示します。

原因

ステロイドの全身投与やストレス、妊娠、感染症、薬剤などによって膿疱性乾癬が誘引されることもあるようですが、ハッキリとした原因は分かっていません。

治療法

内服ステロイド、生物学的製剤、エトレチナート、シクロスポリンなどが膿疱性乾癬の治療で用いられます。この場合、妊娠している女性は適用外となります。上記は膿疱性乾癬の汎発型適応であり、限局型では活性型ビタミンD3及びステロイド軟膏、PUVAなどが使われます。