メルケルソンローゼンタール症候群

症状

顔面神経麻痺、皺襞舌、口唇腫脹が中心となる症状です。再燃及び寛解を繰り返す末梢性顔面神経麻痺が急に片側において生じます。その際、頬部腫脹と同じ時期か、若しくはそれに先立って見られます。また口唇腫脹に伴って、明らかな表面の皺襞が認められる舌の腫大もきたします。初期段階では口唇腫脹が急激に生じます。時に頬粘膜腫脹を随伴させることもあります。数時間ないし数日間、腫脹は継続し、度々再発しながら、徐々にゴムみたいな硬さを継続するようになります。尚、口唇腫脹は上口唇に多く見られ、本疾患は二十歳代で多発する傾向にあります。

原因

サルコイド反応や歯科金属アレルギーなどが指摘されていますが、ハッキリとした原因は分かっていません。初期段階では、リンパ球及びリンパ浮腫が真皮全層に見られ、また組織浸潤も呈します。進行すると肉芽腫性炎症病変をきたします。この肉芽腫性炎症病変は、ラングハンス型巨細胞、類上皮細胞、リンパ球から構成されています。尚、メルケルソンローゼンタール症候群は、肉芽腫性口唇炎(にくげしゅせいこうしんえん)とも呼ばれています。

治療法

ステロイドや抗ヒスタミン薬が対症的に用いられます。また局所注射でステロイドが投与されることもあります。