脳アミロイド血管症

症状

脳アミロイド血管症(のうあみろいどけっかんしょう)では脳葉型となる脳出血及び皮下出血を前頭葉、後頭葉、頭頂葉において何度も再発します。これは多発性再発性出血を示すものとなります。一方、脳幹出血や小脳出血の他、基底核部の出血などは少なくなっています。基底核部は高血圧性脳出血を引き起こしやすい場所となっています。また、微小梗塞が白質及び基底核部に見られ、大脳皮質における梗塞も認められます。

原因

アミロイドが脳内の毛細血管壁や小動脈において沈着することが原因であり、老人の方に多い疾患となります。非高血圧性脳出血を引き起こす誘引になったり、幅広い白質変性や脳梗塞を示します。本症は多発性出血が脳室の周りにおいて白質障害と共に見られます。画像診断の一つの判断材料になっていますが、明らかなアミロイド沈着を血管壁に認められる生検にて診断が可能となります。更にDNAや髄液におけるシスタシンCの減少などによっても部分的に診断されます。

治療法

外科的な治療方法は大量出血などで生命に関わるケースにおいてのみ適用されます。これは手術によって再出血を引き起こすリスクが高いためとなります。また脳アミロイド血管症では確立した予防法は存在していません。