心原性脳塞栓症

症状

心原性脳塞栓症(しんげんせいのうそくせんしょう)は他の脳梗塞と同様で半身麻痺などであり、その発作は二十四時間いつでも生じる可能性があります。多くは緩やかに進行せず、数秒から数分間にて急激に出現させます。尚、出血性梗塞は塞がった箇所が再び開通することで大量の血液を流入させるためで、塞栓に起因する梗塞に見られる症状です。ケースによっては脳室を突き破ることから意識障害などを惹起します。

原因

心房細動、急性心内膜炎、亜急性感染症心内膜炎、弁置換術、特発性心筋症、心筋梗塞それも壁在血栓が認められるもの、そしてリウマチ性心臓弁膜症、僧帽弁逸脱症、左房粘液腫などが原因となります。脳塞栓症を引き起こす血栓剥離は多くの場合心臓内部をはじめ大動脈弓や頸部動脈などで認められます。また本症はこの中でも非常に多いとされています。

治療法

脳圧降下薬であるグリセロールが急性期に用いられます。また発症三時間以内で且つ出血性梗塞が見られない場合はt-PAによる治療方法が有効とされています。血栓溶解薬による治療法は出血性梗塞を引き起こす可能性を孕んでいるため、CTなどで精査した後に適用されます。ヘパリンやワーファリンなどは弁置換術や心筋梗塞、心房細動によるものに適応され、再発を防ぐ目的から早い段階で用いられます。その際、障害となる高度の高血圧が見られないことが条件となります。こちらは長期間に渡って継続投与することになります。尚、心原性脳塞栓症において、脳浮腫と共に出血性梗塞を出現させた症例では見通しも悪くなっています。