神経線維腫症

症状

神経線維腫症(しんけいせんいしゅしょう)では薄茶色のシミが誕生時から或は生後間もなく出現します。肘や膝、背中といった皮膚において生じるものであり、成長に伴ってあらゆる形状を示す神経線維腫が複数出現するようになります。多くは脊髄神経根において見つかりますが、この神経線維腫はどの部分の神経にも出現します。特有の症状がないため、気づかないことも多くなっています。ただ、脊髄に対して腫瘍が圧をかけると、感覚障害或は麻痺といった症状を体のあちこちで発生させます。末梢性神経線維腫症は進行性であるため、神経線維腫が複数発生することもあります。その増加と共に出現する神経症状も多くなっていきます。中枢性神経線維腫症では腫瘍が聴神経の両方において発生するため、難聴或は眩暈などが引き起こされます。また白内障を発症することもありますが、これは中枢性神経線維腫症において髄膜腫及び神経膠腫などと共に発症することがあるためです。

原因

末梢神経線維の周りを包む細胞の増殖が原因であり、遺伝性疾患となります。神経線維腫は肥厚化して柔軟性があり、皮下などに生じます。一型の末梢性と二型の中枢性が前者の発症率の方が高くなっています。遺伝性であるため、両親いずれかがこの疾患の遺伝子を持っているとその子供へ遺伝します。ただ、遺伝子の突然変異によって引き起こされることもあります。

治療法

手術によって切除、或は放射線で縮小させる治療方法がとられます。ただし、神経線維腫症を根治させる治療法は確立されていません。