不定愁訴

症状

倦怠感、立ちくらみ、頭痛などが現れる一方で、検査しても正常である場合を不定愁訴(ふていしゅうそ)と言います。

原因

心理的な葛藤や精神的なストレスなどに原因して頭痛や腹痛、睡眠障害、だるさなど、多彩な身体症状を呈し、心の問題を抱える児童では身体症状として不定愁訴を随伴させると言われています。ストレス因子では、学校内のものや友人関係、親子関係など様々なものがあります。尚、子供の場合、心のみに問題が発生するケース、身体に問題が起こるケース、その両方に問題が起こるケースがあります。身体に問題が起こるものでは、起立性調節障害と呼ばれているものがあります。ODとも言われているもので、代償機構がうまく作用せず、その結果、脳血流が保たれなくなってしまうものです。人間の体の血液は重力に起因して下半身へ溜まりますが、自律神経系の働きによって下半身の血管が収縮します。これによって血圧が保たれているため、交感神経の作用が落ちると、血圧が下がります。そうなると体全域に及ぶ血行が悪くなり、延いては脳血流にも異常をきたします。

治療法

原因となるストレスがあれば、それを除去します。規則正しい生活を送り起立性調節障害については薬物療法が適用されます。この場合、ミドドリンといった昇圧剤などが使われます。また、不定愁訴の児童に対して、嫌なことがあるのかと詰問するような話しかけ方は避けます。