中心気道閉塞

症状

中心気道閉塞(ちゅうしんきどうへいそく)では、閉塞の発生する条件によって出現する症状も異なりますが、呼吸困難及び喘鳴などが共通して示される症状となります。そのため、ほとんどこれといった症状を示さないケースから、じっとしていても呼吸困難を示す場合もあります。また閉塞の度合いと出現する症状は一致しません。これは完全閉塞を引き起こしているのに、ほとんど症状を示さないケースもあるためです。本疾患では呼吸器感染症や喘息様症状などと診断されるケースが多いため、長期間に渡って難治性の喘息として治療を受け続けていることもあります。更に肺炎を合併したケースでは呼吸器感染症に視点が向けられ、長期に渡って肺炎の治療だけを行っている場合もあります。このため中心気道閉塞は見落とされやすくなっています。

原因

一般に上気道、気管、主気管支、気管分岐、葉気管支の周りにおいて閉塞する疾患を言います。圧変化に伴って閉塞の度合いも変化する、或は閉塞の度合いが一定、更に睡眠の際に引き起こされるのか、運動、覚醒の際に引き起こされるか、そして閉塞が発生した個所によって出現する症状も異なってきます。また内視鏡を用いなければ分からないような軽度の閉塞や完全閉塞、或は完全ではないがそれに限りなく近い閉塞などさまざまな形態があります。そのため、呼吸の際に限って閉塞する、一部分だけが閉塞する、完全に閉塞するといったような分け方もなされています。

治療法

気道確保が重要となります。そのため、気道切開や気管挿管などの処置が行われますが、これらは必ずしも適切と言えません。原因が異物であれば、それを除去します。ただ、診断結果を得る前に、気道確保を直ぐに行うべき場合もあります。その他、ステント留置やレーザー療法などが長期の観点から行われる場合もあります。