瀰漫性汎細気管支炎

症状

瀰漫性汎細気管支炎(びまんせいはんさいきかんしえん)では咳や痰、呼吸困難などが示され、細菌感染を伴うと血痰や膿状の痰が見られます。痰の量は大量で、多くは味覚障害、鼻汁、鼻閉などを伴います。その他、呼吸不全が悪化するとチアノーゼが爪や口唇などに見られます。

原因

HLA抗原との関与が指摘されており、遺伝が原因とも言われていますが、ハッキリとしたことは解明されていません。呼吸細気管支を主軸に慢性の炎症が見られる疾患であり、肺の広い領域に見られます。そのため、呼吸の働きが阻害される病気となります。発症域は東アジアのみとなっており、前年齢層に見られます。特に中年前後の発病率が高くなっています。また、本疾患の大半に慢性副鼻腔炎が認められます。

治療法

急性増悪期には病原菌に有効とされる抗菌薬を予測で用います。通常、病原菌の種類を問わず、長期間継続してマクロライド系の抗菌薬の少量投与が行われます。ロキシスロマイシン、クラリスロマイシン、エリスロマイシンなどが該当し、これで、主だった症状は軽快されていきます。また去痰薬も用いられます。その他、去痰療法である体位ドレナージ、痰の吸入治療なども行います。診断の確定には肺組織の病変を見る必要がありますが、通常、臨床症状やX線検査などから判断するケースが多いとされます。これは身体への侵襲も考えられるためです。