グッドパスチャー症候群

症状

グッドパスチャー症候群(ぐっどぱすちゃーしょうこうぐん)において上気道感染が先に出現することもありますが、通常、蛋白尿、血尿、血痰、喀血などが初期症状となります。また血痰は何度も繰り返される他、呼吸困難、呼吸不全、腎不全、咳、そして胸痛が肋骨下部に生じることもあります。初めの方に感冒様症状を呈し、次いで肺出血、急速腎機能障害、間質性肺炎などが認められるようになります。肺と腎臓が共に傷害されるため、呼吸器症状と共に腎症状が出現するケースが多いと言われています。

原因

自己免疫疾患と考えられており、肺及び腎臓が腎糸球体基底膜に対する抗体によって障害されることが原因と言われています。発症年齢は十代から二十代にかけてで男性よりも女性の方が少し多くなっています。ほとんど見られない疾患ですが、見通しの悪い病気の一つになります。そのため、なるべく早く発見して治療することが望まれます。抗体が生成される原因は遺伝的要素やインフルエンザウイルス感染、ペニシラミン、炭化水素などに晒されることが指摘されていますが、ハッキリとしたことは分かっていません。またタバコが誘引するとの因果関係も指摘されています。

治療法

副腎皮質ステロイド及びアザチオプリンやシクロホスファミドといった免疫抑制薬の投与によって抗体を抑制する治療方法がとられます。また血漿交換療法によって抗体を除去する治療法が採用されることもあります。