症状

珪肺症（けいはいしょう）では喀痰が示されるケースもあるとされますが、これはタバコとの因果関係が指摘されているため、ハッキリとしたことは分かっていません。特にこれといった症状を示さないこともあります。塊状巣が構築されると息苦しさが出現します。そして疲労感を示したり、体重も減っていきます。悪化するとチアノーゼが出現することもあります。尚、細胞壊死を引き起こす急性珪肺では熱の上昇も認められます。

原因

遊離珪酸粉塵を吸い込むことが原因であり、これによって珪肺結節を発生させ、延いては肺性心及び慢性呼吸不全を引き起こします。珪肺結節は上葉に多く見られますが、散在しています。次第に肥大化していきます。限局性の肺気腫を引き起こしますが、これは肺胞の末梢部の壁が徐々に薄くなって壊れていくためです。本疾患は石炭や金属に関わる鉱山や土木工事従事者に多く見られます。また急進性珪肺、典型的珪肺、非典型的珪肺に分けられます。

治療法

抗結核薬は感染が予測される場合に投与されますが、その際通常の結核よりも投与期間が長くなります。また検査結果が出る前に、疑いを持った時点で投与すべきとされます。理学的療法が呼吸不全や感染症に対して適用されます。珪肺症は現在のところ根治させる治療方法が知られていません。尚、心肺機能不全を進展によって引き起こしますが、合併症が見られると見通しは更に悪化します。