クリプトスポリジウム症

クリプトスポリジウム症の症状

水様下痢と腹痛などが見られます。また熱の上昇、吐き気、嘔吐などを随伴させるケースもあります。凡そ五日程度の潜伏期を経て発症しますが血便は認められません。通常、無治療でも二週間程度で治りますが、毒性が強かったり、大量のオーシストを経口摂取してしまったケースでは高度の下痢を招きます。いずれも免疫不全を認めない場合のことですが、免疫機能に異常が認められるエイズなどでは高度な下痢が長い期間に渡って継続し、延いては体重低下から死に至ることもあります。この下痢はエンテロトキシンによるものと示唆されていますが、ハッキリとしたことは分かっていません。また、胆嚢や胆管、膵管、消化管全般に渡って病巣も拡大し、更に呼吸器系にまで達します。

クリプトスポリジウム症の原因

人間以外でも犬やネコ、ネズミ、牛などにも感染しクリプトスポリジウム症を発症します。クリプトスポリジウムは、腸粘膜における微絨毛内で増えます。オーシストは原虫が休止状態になっているもので、これが便中に含有されて排泄されます。生野菜や生水などには、オーシストが混入されているものがあり、これを経口によって摂取することで感染します。

クリプトスポリジウム症の治療法

免疫不全を招いているケースでは、アジスロマイシンなどが用いられます。かつてはパロモマイシンが利用されていましたが、現在では使われません。しかし、免疫不全患者の場合、根治させる治療方法は存在していません。いずれの薬剤でも原虫の増殖を完全に抑制することができないためです。そのため、予防が重要であり、これにはクラリスロマイシンなどが用いられることもあります。免疫不全患者では基本的に予防対策が重要となります。尚、免疫機能に異常が認められない場合は、自然治癒します。このため、対症療法が中心となり、脱水などに対処します。