胃ポリープ/胃腺腫

症状

特にこれといった症状を示すことは無く、多くは定期検診などで発見されることが多いと言われています。ポリープの発生による慢性胃炎の症状では、心窩部痛、腹部膨満感、食欲不振などが示されることもあります。また、軽い出血が持続して、ポリープ表層に見られることもあり、これに起因して鉄欠乏性貧血を引き起こすこともあります。

原因

胃ポリープ(いぽりーぷ)自体は良性として知られていますが、粘膜の限局的な病変であり、従って本来は良性及び悪性共に抱合された意味を有します。この疾患の大半は過形成ポリープと言われているものであり、癌へ進展するケースはほとんど見られません。胃腺腫(いせんしゅ)の発生原因に関してはハッキリと分かっていませんが、過形成ポリープそのものは粘膜損傷である糜爛(びらん)及び炎症の際に過剰の修復が行われることによって生じると言われています。尚、大腸ポリープは腺腫であるケースが多く、肥大に伴って癌化する傾向にあります。

治療法

癌に進展しにくい過形成ポリープでは、特にこれといった治療法は行われず、その多くが経過観察のみとなります。ただし、その過程において大きくなりだしたり、出血が認められると適切な治療方法がとられることになります。こういったケースでは内視鏡的ポリペクトミーや外科手術などが実施されます。また診断は内視鏡検査やX線検査にて行われます。