毛巣洞

症状

初期段階において皮膚下に円形状のしこりを認めます。ここに感染症を引き起こすと膿と共に痛みを発します。炎症が下半身排泄口の周りにおいて拡大していくこともあり、穴痔(あなじ)と誤解されるほどになります。しかし、毛巣洞(もうそうどう)は穴痔とは異なる疾患であり、その症状に下半身排泄口内のしこり及び痛みなどを生じることはありません。多くは仙骨部皮膚において膿の管が形成され、これがしこりを生じ、膿が排出されるようになります。また、毛が膿管より見られることもあります。

原因

下半身排泄口後部の皮膚に洞が形成され、この中に毛髪を含有した疾患となります。尻部の割れ目において皮膚が剥離し、幾つかの毛が見られる病態となりますが、男性でしかも思春期或いは二十歳前後の年頃に出現する傾向があります。また、生まれつき毛深い体質である多毛症の方や刺激などの慢性化が原因になることもあります。

治療法

手術では、周りの皮膚或いは脂肪細胞をまとめて切除する治療方法がとられます。ただ、本症は軽症であれば中身が分泌されてから自然治癒するケースもあります。また、しこりの中に存在する毛髪を抜くことで治癒することもあります。