緑内障

症状

乳幼児若しくは新生児では先天性に起因する牛眼(ぎゅうがん)があり、斜視、流涙、角膜径拡大、角膜混濁などを生じます。緑内障(りょくないしょう)は大きく分けると、開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障があります。前者の発症初めは、特に症状を示しません。悪化に伴ってかすみが生じたり、眼精疲労を招き、これらの症状が軽快したり悪化したりを繰り返します。次第に視野の異常を出現させ、真ん中より外側において暗点が見られたりして酷くなると真ん中の視野だけが残存するようになり、最終的に失明へと至ります。後者では突如眼圧上昇を認め、このため、視力低下が突然引き起こされます。また、眼の痛みや嘔吐、悪心、頭痛、結膜充血なども見られます。

原因

神経節細胞の障害が原因であり、これは眼内圧上昇に由来します。このため、視力障害や視野異常を招きます。

治療法

開放隅角緑内障では、アルファ遮断薬、ベータ遮断薬、交感神経β遮断薬、エピネフリン、ピロカルピン、炭酸脱水酵素阻害薬など点眼薬が用いられます。また、全身性に高張浸透圧薬や炭酸脱水酵素阻害薬が投与されることもあります。これで改善されない場合、レーザー線維柱帯凝固術、線維柱帯切除術、線維柱帯切開術などが実施されることもあります。閉塞隅角緑内障では周辺虹彩切除術及びレーザー虹彩切開術などが行われます。改善が見られない場合、薬物療法も行われることがあります。また、線維柱帯切除も実施されるケースがあります。牛眼においても手術適応となります。本疾患は後天的な失明の原因として比重が大きく、病状の悪化の度合いによっては治療しても症状が進行してしまうことがあります。そのため、なるべく早く見つけて治療することが重要です。