顕微鏡的多発血管炎

症状

熱の上昇や関節痛、体重の減りが特徴です。また腎機能も急速に悪くなり、尿蛋白が排泄されます。更に間質性肺炎や肺出血、紫斑、手足のしびれなども見られます。その他、虹彩炎、皮下出血、多発単神経炎、網状青色皮斑点なども見られます。尚、顕微鏡的多発血管炎(けんびきょうてきたはつけっかんえん)は全身型と肺腎型に分類されますが、腎限局型も見られます。

原因

結節性多発動脈炎とは抗好中球細胞質抗体が陽性を示す所が違い、障害されるのは細い血管となります。これには細動脈や細静脈、毛細血管が該当します。男性より女性の方が発症率も高く、高齢者に認められます。本疾患では毛細血管の他、細小動静脈において壊死性血管炎を呈するものであり、肺や腎臓などの臓器も障害されます。肺では間質性肺炎や肺胞炎を呈し、腎臓では壊死性半月体形成性腎炎を認めます。

治療法

副腎皮質ステロイドの大量投与による治療方法がとられます。これにはパルス療法も入ります。またシクロホスファミドなど免疫抑制薬も使われます。更に血漿交換療法や多量のガンマグロブリンが投与されることもあります。尚、全身型及び肺腎型では見通しも悪く、凡そ半分の症例で死に至ります。その原因は、腎不全や肺出血、感染症などとなっています。