尿管結石

症状

尿管結石(にょうかんけっせき)の発症で死に至るケースはありません。ただ、水腎症から激しい痛みを突如として生じさせ、驚くことが多いと言われています。通常、側腹部にてこの痛みは発生し、嘔吐や悪心などを伴うこともあります。背中を軽く叩いて腎臓に届く痛みが感じられれば尿管結石である可能性は高いとされます。

原因

尿管において腎結石が詰まってしまうことに起因します。尿管は非常に細くなっているため、小さな結石でも発生すると尿の流れが完全停止するに至ります。こうなると水腎症を引き起こし激しい痛みを訴えるようになります。

治療法

結石溶解薬と言われるものは尿酸結石(にょうさんけっせき)を対象としているもので、現状では結石を溶かす薬剤は存在しないと言われています。このため、結石が生じると除去するか流出させるかになります。ただし、結石の排出を促す薬剤は存在しているため、これが結石を溶解する薬として知られています。しかし、この薬は結石を溶かすのではなく、あくまでその排出を促す程度に留まります。また尿量を増加させるために点滴を実施し、これによって結石の排出を促します。痛みには鎮痛薬などが用いられます。急性のものでは疼痛(とうつう)を数日に渡って発症させることもあります。これは尿が腎盂外に溢れ出てしまうことが原因となっており、非常に稀な症状です。ただし、多くは自然治癒するに至ります。尚、長期間、尿管結石がはまり込んで抜けなくなると水腎症に改善が見られず、腎臓が薄くなってしまいます。このため、その働きが廃れ絶えてしまうことになります。こうなると、体外衝撃波結石粉砕術を行っても結石を取り除くことができなくなります。これは結石がはまり込んだ箇所において肉芽組織が発生するためです。