アミロイドーシス

症状

初期段階において蛋白尿を示す例が多いとされます。次第にネフローゼ症候群を呈するようになり、延いては腎不全へと進行していきます。特に老人の発病するネフローゼ症候群はアミロイドーシスの可能性が高いと言われています。

原因

見通しの良くない疾患の一つであり、組織細胞外に様々なアミロイド構成タンパクが沈着することに起因します。このため、臓器障害を惹起します。原発性と続発性に分類されていて、原因がハッキリと分からないものを原発性としています。一方、続発性は慢性関節リウマチや骨髄腫(こつずいしゅ)といったものに引き続いて発病する疾患となります。アミロイドと呼ばれているタンパク質が臓器に沈着することで引き起こされるアミロイドーシスですが、糸球体などにこのアミロイドが沈着することで腎臓の機能が落ちていきます。

治療法

完治する治療法は現在のところ知られていません。ただ、アミロイド前駆タンパクを抑える治療法が試されており、これと共に元となる病気があればそれを治療します。肝移植によって前駆タンパクの生成を妨害すると改善が認められています。また血液浄化療法も試されており、これは血液中よりアミロイド前駆物質を体外循環を利用して取り除くものです。透析療法はアミロイド腎症の進行を防ぐために用いられています。数種類の期待される治療法は報告されていますが、根本的に有効とされる治療法は見つかっていません。ただし、この病気は国によって難病に指定されているため、医療費が公費負担となっています。