シェーンライン・ヘノッホ紫斑病

症状

点状や蕁麻疹のような発疹が紫斑となりますが、これが出血斑となりその後色素沈着します。また潰瘍や水泡、浮腫などが認められることもあり、吐血、下血、腹痛、下痢といった症状を訴えることもあります。腎症はこういった症状を現した後に発症しますが、腎症を伴わないケースでは多くが自然治癒すると言われています。尚、血小板の機能や血小板数に異常は示されず、凝固系検査においても適正内を示します。一方、血清IgAは上昇する傾向にあります。

原因

シェーンライン・ヘノッホ紫斑病(しはんびょう)は紫斑と腎炎、紫斑と消化器症状、紫斑と関節痛のいずれかの性質を持った症状を言います。ウイルス感染、薬物によるアレルギー反応、細菌感染、食物アレルギーなどが原因と言われていますが、これらとシェーンライン・ヘノッホ紫斑病との関与はハッキリと解明されていません。多くは小児に見られる疾患であり、中でも男児に多いとされています。ただし、成人においては男女の比率に差はないと言われています。

治療法

一割程度の小児の例では凡そ十年程度で腎不全へ移行すると言われています。抗血小板薬、副腎ステロイド、血漿交換、免疫抑制薬などは半月体形成が認められるケースにおいてその有効性が指摘されています。また、腎臓病を惹起した後の程度によって見通しを決めます。そのため尿に異常が認められるケースでは腎生検を実施し、その結果を考慮にいれて治療法を決めていきます。