膜性増殖性糸球体腎炎

症状

膜性増殖性糸球体腎炎(まくせいぞうしょくせいしきゅうたいじんえん)では顕微鏡的血尿が多くのケースにおいて見られ、ネフローゼ症候群も大半が示すとされます。また無症候性蛋白質も見られます。小児おいては、早期治療を行うことによって見通しは良好なものとなります。光学顕微鏡にて肥大化した糸球体が観察され、これは毛細管壁の肥厚によるもので、基底膜二重化及びメサンギウム増殖に起因します。更に急性腎炎とよく似た症状を現すケースにおいては、内皮細胞の増殖やメサンギウム増殖、毛細管内浸潤が白血球において示されます。

原因

糸球体における毛細管壁の肥厚がみられ、これはメサンギウム間入と新基底模様物質、沈着物などに原因します。何れも基底膜及び内皮細胞において見られます。この病気は、毛細管壁の沈着形態から三種類の型に分類されます。メサンギウム間入とは、増殖したメサンギウム細胞が糸球体基底膜と内皮の間に侵入してしまうことを指していて、どの型にも見られる症状となります。

治療法

ネフローゼ症候群を示す症例では治療が困難とされています。主に抗凝固療法、抗血小板療法、ステロイドパルス療法、免疫抑制薬といったものが利用されます。小児においてはその有効性を示す報告例が多いとされます。ただし、組織の改善は不十分とされ、中でも成人後への移行例においては、成人発症例とほぼ同様と言われています。更に成人発症例ではその大半が腎不全に陥ると指摘されています。