髄質海綿腎

症状

髄質海綿腎(ずいしつかいめんじん)では、腎乳頭集合管先端及び先端周囲に小のう胞が生じます。小結石の集まりや腎杯外側乳頭部に拡張した集合管が排泄性腎盂造影法によって確認できます。この写真は、血尿や尿路結石、尿路感染症などを生じた際に撮影されます。尿酸性化の機能低下や尿濃縮の機能低下などが見られます。

原因

高カルシウム尿症及び尿路のうっ滞が尿路結石の原因となります。この病気は多くが遺伝性によるものではなく、胎児が成長する過程で生じます。非遺伝性と言われていますが、遺伝による場合も認められます。これといった症状を呈することはなく、腎臓における感染症、血尿、そして稀に痛みを併発する腎臓結石といったものも見られます。一般にX線写真にて腎臓の蓄積されたカルシウムを確認できますが、超音波検査においても同様のことが言えます。ただし、小のう胞の確認が困難とされています。

治療法

水分を多く摂取することを心がけ、利尿薬を使って治療を行います。尿路が閉塞すると手術を行うはめになるので、摂取するカルシウム量に制限をかけてあらかじめ結石が発生するのを予防する手立てを行います。その他、感染症などに対しては抗生物質の投与が行われます。尚、排泄性腎盂造影法にて腎臓の結石を確認する際は、静脈から造影剤を注入します。X線撮影を実施し、腎臓において結石の具合を精査します。