アレルギー性気管支肺アスペルギルス症

症状

アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(あれるぎーせいきかんしはいあすぺるぎるすしょう)では微熱、ケースによっては高熱、咳、気管支喘息、息切れ、粘液性の喀痰などを生じます。喀痰にはアスペルギルス及びその代謝物が含まれており、他に好酸球やアレルギー反応から発生した粘液なども含有されています。また喀痰を培養するとアスペルギルスが認められ、抹消血や喀痰には好酸球の増加が見られます。

原因

アスペルギルスフミガーツスによるものが非常に多く、アレルギー疾患の一つとなります。真菌へのアレルギー反応に原因して発症します。

治療法

ステロイドの投与による治療方法がとられます。気管支内で発生した真菌は、人間のアレルギー反応によって更に発育します。ステロイドにはアレルギー反応を抑制する働きがあるため、気管支内で真菌が発育するのを阻害します。結果として細くなった気管支がアレルギー反応を抑制されることで拡張し、真菌の排出が促進されます。ただ、粘液物が気管支に強く付着して閉塞しているケースでは吸引するため、ファイバースコープが用いられることもあります。その他気管支拡張薬の吸入も有効とされています。尚、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症ではステロイドを吸入するより経口投与が推奨されています。これは経口投与の方に有効性が認められているためです。また最初は服用量を多めにし、その後少ない量を長期服用する方法がとられます。