インフルエンザ/流行性感冒

症状

インフルエンザでは急激に発熱や寒気を生じ、次いで全身の倦怠感と共に筋肉痛或は腰痛、頭痛といった症状を示します。次第に呼吸器系に異常が現れ、喉の痛みや鼻水、咳などの症状が出現します。熱は非常に高くなりますが、通常は数日で改善していきます。ただ熱が下がらない、或は再発したケースでは細菌感染を二次的に引き起こした可能性があります。合併症としては肺炎などがあり、痰または咳の悪化が見られます。

原因

インフルエンザウイルスが原因であり、広い意味での風邪症候群に属します。ただし、通常の風邪とは異なり強く全身症状が示され、感染は上気道だけでなく下気道にも達します。流行性感冒(りゅうこうせいかんぼう)とも言われており、伝播力が非常に強く、風邪と称されるもののなかではも最も強い症状を出現させます。大流行を引き起こした年には死亡者が続出するため、平気寿命さえ短くなります。尚、ミクソウイルスに分類されるRNA型の核酸を有するインフルエンザのウイルスにはA型、B型、C型があります。このうち毎年多く流行るのはA型とB型になります。

治療法

一般療法と共に、高熱には解熱薬が適用され、頭痛及び筋肉痛といった症状には鎮痛薬が使われます。また抗菌薬が細菌の二次感染に対して用いられます。最近では抗インフルエンザウイルス薬が開発され、実用化されているため、その利用も望ましいとされています。その他、合併症を惹起していたり、或はその恐れがある方には、抗生物質の投与も検討されます。予防ではワクチン注射などを行います。