症状
過敏性肺炎(かびんせいはいえん)は急性型、亜急性型、慢性型に分類されています。急性型では粉塵などに対する過敏性が発生してから凡そ五時間程度で、発熱、呼吸困難、咳といった症状を示します。酷いケースではチアノーゼも出現させますが、抗原との距離をとることで症状は改善されます。亜急性型では過敏性が発生した後、緩やかに症状が示されるようになります。多くは咳が初発であり、徐々に発熱や息切れなどを示すようになります。また咽頭の不快感や喀痰、頭痛、倦怠感、体重減少などが引き起こされることもあります。慢性型では亜急性型が何度も再発するケースが多く、顕著な症状があまり示されません。線維化が徐々に肺において進行し、呼吸不全に至ります。
原因
有機物或は無機物を何度も吸い込むことでリンパ球が感作されることが原因であり、これによって肺胞から細気管支に至る部分において炎症が引き起こされます。つまり、瀰漫性肉芽腫性間質性肺炎の総称を言い、別名では外因性アレルギー性胞隔炎とも言います。粉塵や微生物、蛋白質、化学物質などを吸い込むことで発症し、良く知られるものでは農夫肺と呼ばれるものがあります。他にも鳥飼病、換気装置肺炎、夏型過敏性肺炎、砂糖黍肺、椎茸栽培者肺、豚飼育者肺、麦芽労働者肺、セコイア症、貝細工製造業者肺、畳製造業者肺、養蚕従事者肺、木工作業者肺、楓皮病、空調肺、チーズ製造業者肺、コーヒー労働者肺、象嵌製造業者肺、ナメコ栽培者肺、鰹節製造業者肺、イソシアネート、キノコ栽培者肺といったものがあります。尚、農夫肺ではカビの発生した干し草がアレルゲンとなります。
治療法
問題となっているアレルゲンを取り除くことが重要となります。またステロイドの利用によって顕著な改善が示されます。ただ、軽いものでは抗原から離れることで自然軽快が見られます。