症状
気管支性嚢胞(きかんしせいのうほう)の多くは胸部X線検査でたまたま見つかるケースが多くなっており、これは気管支性のう胞において特に症状が示されないためです。症状が出現するケースでは、感染症がのう胞内部に発生した場合、或は臓器に隣接するのう胞によって圧迫された場合などとなります。また咳や呼吸困難などは気管支の内、太いものに対して圧迫を生じたケースとなります。更に食道付近でのう胞による圧迫が生じると、食べ物を飲み込みにくくなります。炎症が何度も引き起こされる場合ではのう胞が気管支を圧迫した際が考えられ、ケースによって無気肺を引き起こすこともあります。その他、血痰や膿状の痰などが排出されるケースでは、のう胞の感染が考えられます。これはのう胞壁が損傷することで感染のう胞の内容物が気管支などへ漏れ出るためです。
原因
先天性に起因するものが大半となります。のう胞が肺の中に生じたケースでは、下葉に多く認められ、肺内気管支のう胞と呼ばれます。一方、縦隔の中に発生する場合もありますが、こちらはあまり見られません。肺をはじめ、心臓、胸膜、心膜、横隔膜、食道において障害を招くことが多く、これは発生異常に起因する疾患であるためです。尚、気管支のう胞は原生嚢胞(げんせいのうほう)とも言われます。
治療法
手術によって切除する治療方法が基本的に適用されます。手術によって見通しは良くなります。