栄養障害型表皮水疱症

症状

アロポーシーメンス劣性型は、一番重症化した症例で、誕生後に体幹及び四肢において糜爛や水疱が再発します。その際、外的な刺激が有る無しに影響を受けません。治癒した際は瘢痕形成や稗粒腫を残存させます。また強い侵襲が口腔粘膜や食道粘膜、爪などに認め、嚥下困難及び食道閉塞を招きやすくなっています。青年の時期に達すると瘢痕部において悪性腫瘍が見られ、年齢を重ねても改善を示しません。若年期に死亡することもあり、Ⅶ型コラーゲンは完全欠如しています。非アロポーシーメンス劣性型では、上記に比較すると軽症であり、Ⅶ型コラーゲンは完全欠如に至りません。優勢型は水疱形成が四肢伸側に多発し、白色丘疹形成が体幹に認められるものや食道閉塞を招くものがあります。年齢と共に軽快することもありますが、治癒すると瘢痕が残存します。

原因

Ⅶ型コラーゲン遺伝子変異が栄養障害型表皮水疱症(えいようしょうがいがたひょうひすいほうしょう)発症の原因となります。これは真皮及び表皮を接合する物質の主な成分であり、この不完全な形成により水疱が表皮下に発生します。

治療法

栄養管理、補液などが劣性型に対して実施されます。基本的には機械的刺激を受ける環境を避けます。また局所療法も行われます。その他、補充療法として合成Ⅶ型コラーゲンが試された症例もあります。