結節は耳や手指、肘、そして足の付け根に見られます。悪化に伴って皮膚の表層に結晶が現れることもあります。人間の体の組織は日々壊されていきながら、常に新しく生成されています。尿酸(にょうさん)はその名称から誤解を生じますが、尿とは直接的な関与を持っていません。血中に存在し、細胞の核の基礎となっているDNAやRNAといった核酸の代謝によって発生します。つまり、これによって生じた燃えカスと言われています。筋肉や肝臓、骨髄などで生成された血清内の尿酸はその大部分が糸球体を持つ腎臓において濾過されます。その後、尿内に含まれて排泄されますが、一部は胆汁内に含有されて便と共に体外へ出ていきます。血清中の尿酸(UA)は、肉類や貝類、蒲鉾などの食品を過剰に摂取することでも増加します。これはプリン体と呼ばれる成分を多量に含有しているためで、他にはストレスや極端な運動によっても発生します。
異常値と判定された場合、高値では通風や高尿酸血症のほか、尿酸結合血清蛋白欠損症、多発性のう胞腎、グルタミン代謝異常症、腎機能障害などが考えられます。一方、低値ではウィルソン病や低尿酸血症が疑われます。女性より男性の方が高い数値を示す傾向にありますが、更年期を経過した女性でも同様となります。
尿酸(Ur)は低すぎても高すぎても正常とは言えず、どちらも問題となります。異常値が出た場合、通風以外の疾患ではその原因を調べます。この場合、コレステロール値やBUN、クレアチニンなど他の検査も併せて実施されます。通風の場合、食生活でプリン体を多く含有する食物の摂取を控えます。十分な水分を補給し、暴飲暴食などを避けます。通風や高尿酸血症ではこういった食事療法と共に薬物投与も行われます。また、高尿酸血症の原因の多くは生活習慣にあると言われているため、ストレスや肥満を避け、適度な運動を行い、飲酒にも制限が必要です。