閉塞性黄疸

症状

黄疸が出現し、長い期間継続して掻痒感が生じることもあります。更に元となる病気に起因して発熱や右季肋部痛も示すことがあります。検査ではビリルビン高値と共にγ-GTP、ALP、LAPの値も高くなっています。また炎症反応が感染に起因して増えることもあります。

原因

広い意味では肝内胆管も含まれますが、通常肝外胆管の異常により閉塞をきたし、これによって胆汁分泌が阻害される疾患が閉塞性黄疸(へいそくせいおうだん)となります。胆道系の酵素の増加と共に、胆汁排泄物質であるビリルビンなどが肝臓や血中に滞ります。閉塞を招く疾患には悪性のものと良性のものがあり、前者では悪性リンパ腫、癌リンパ節転移、十二指腸膨大部癌、胆嚢癌、胆管癌、膵頭部癌などがあります。後者では、先天性総胆管拡張症や胆石症、胆のう炎、胆管炎などが該当します。

治療法

悪性に起因する病気であれば、手術による治療方法が選択されます。手術が行えないケースでは化学療法及び放射線療法、またこれらを組み合わせての治療法が行われます。また良性の場合では内視鏡的治療などが行われます。その他、鎮痛薬は痛みを生じた際に適用され、抗菌薬などは合併症として感染症を引き起こした際に用いられます。閉塞性黄疸の内、悪性のものは、もととなる病気によって見通しも違ってきますが、多くは不良と言われています。一方、良性の病気がもととなるものでは、見通しも良いとされています。