症状
貧血は重度であり、またヘモグロビン尿と共にヘモグロビン血症を呈し、黄疸も認めます。尚、突如として発病したケースでは網赤血球増加を認めない場合が多いと言われています。
原因
少ないケースで特発性病型が見られますが、小児がウイルス感染後に発病する急性型と慢性型に分類されます。発作性寒冷ヘモグロビン尿症(ほっさせいかんれいへもぐろびんにょうしょう)で主軸になるのは、この内小児のウイルス感染後ですが、いずれもあまり見られない疾患です。小児のウイルス感染後のものは寒冷に晒されることとの関係が明確にされておらず、反復性若しくは発作性を有せず、ヘモグロビン尿も必ず生じるものではありません。通常、突如として発病し、急激に貧血が悪化し重症へと移行します。またヘモグロビン尿をはじめ黄疸や熱の上昇を随伴させ、乏尿を見ることもあります。更にショック症状を呈することもあります。尚、一過性DL抗体溶血性貧血或は二相性溶血素溶血性貧血と呼ばれることもあります。
治療法
溶血を抑えるには副腎皮質ステロイドにその有効性が認められているため、これを短期間投与されます。また小児の急性型では厳格な全身管理と共に保湿が重要となります。更にP血液型陰性赤血球は手に入りにくいため、適宜、陽性赤血球を輸血します。駆梅療法はそれが認められる際に実施されます。