胸郭出口症候群

症状

腕の内側を走るチクチクとした痛みなどで、その痛みは脇の下あたりまで放散する場合もあります。圧迫した個所によって症状も異なりますが、動脈などはレイノー現象を引き起こして指先が白っぽくなり、酷いケースでは細胞壊死が引き起こされることもあります。また、皮膚のチアノーゼや肩や腕などの腫れを示すものでは鎖骨下動脈の圧迫などがあります。診断はX線検査や筋電図、神経の伝導試験などによって行われますが、確定診断は難しいと言われています。

原因

小肋骨である頸肋は首に位置します。これが動脈圧迫するなど、少ないケースで原因と言われていますが、その多くが原因不明とされています。また鎖骨下部に見られる鎖骨下動脈の閉塞が原因となるケースも見られます。本症は異常な感覚を手や腕、肩などに生じる疾患であり、痺れや痛みなどを症状として示します。首と胸の間に位置する場所には血管や気管そして食道の他、沢山の神経が通っています。領域の狭いこの通路を胸郭出口と言いますが、筋肉などに神経や血管が圧迫されやすくなっています。その結果生じる症状を胸郭出口症候群と言いますが、その意味は曖昧な点も孕んでいます。

治療法

手術適応となる場合は、鎖骨下動脈の閉塞や異常が見られるケースとなります。ただし、手術による治療方法を行っても改善が見られないケースが多いとも言われているため、胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)では手術適応になる場合は少ないとされます。