メニエール病

症状

メニエール病(めにえーるびょう)では難聴や耳鳴りを併発するケースが多く眩暈を発作的に再発します。ぐるぐる回るような感じの眩暈であり、進行すると歩行困難や吐き気、それに伴う嘔吐などを生じることもあります。通常、数時間で発作は消失しますが、中には数日継続することもあります。診断は、嘔吐及び悪心が見られること、バランス異常が見られること、発作の前兆として耳鳴りを発し且つ発作時にそれが増強すること、発作のたびに難聴が悪化すること、回転性眩暈を何度も再発することなどが判断材料となります。

原因

睡眠不足やストレス、また体位などが誘引とされていますが、ハッキリとした原因は分かっていません。ただ、内耳迷路においてリンパ液の蓄積が原因とも言われていますが、蓄積される理由は解明されていません。もともとフランスの医師であったメニエルに由来する病名であり、その患者の症状であった難聴や眩暈、耳鳴りなど、似たような症状をまとめてメニエール病と言うようになった経緯があります。

治療法

発作時には暗室に寝かせ安静にします。薬物療法では鎮静薬や鎮吐薬、利尿薬、ビタミン剤などの投与による治療方法がとられます。手術では内耳リンパにおけるシャント術などがあります。重症の難聴があれば内耳破壊術や前庭神経切除術などの治療法がとられることもあります。尚、眩暈を生じる疾患は数多くあるため、他の病気との鑑別が必要です。