伝染性膿痂疹

症状

非水疱性は小形の水疱や膿疱が初期に見られ、つぶれて痂皮を生じます。局所のリンパ節腫脹を随伴するものの全身症状は見られません。痒みを生じることもあり、蜂窩織炎も認めることがあります。水疱性膿痂疹では、顔面、四肢、殿部、体幹などにおいて多彩な大きさを持つ水疱を出現させます。非水疱性膿痂疹では、皮膚真菌感染、水痘、切創、虫刺、熱傷、単純性疱疹など皮膚損傷に起因して感染を招きますが、水疱性膿痂疹では皮膚損傷が認められない個所においても水疱が現れます。

原因

A群連鎖球菌とブドウ球菌が直接皮膚感染すると糜爛、膿疱、痂皮、水疱などを生じます。伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)は人間から人間、或は自己感染します。非水疱性と水疱性に分類され、衛生状態の悪い地域や高温多湿の時期などに多く発症します。また、人口密度の高い地域では流行を引き起こします。

治療法

非水疱性は特に治療しなくても自然治癒します。水疱性も放置で自然治癒しますが、少ないケースでリンパ管炎、蜂窩織炎、膿瘡を引き起こします。いずれも内服でセフェム系抗菌薬や外用で抗菌薬が用いられます。