症状
急激に発生して悪化してきます。元気な小児に突然発熱を引き起こし、喉痛も見られます。呼吸する時には喘鳴を生じ、呼吸も速くなります。多くの場合、呼吸困難を呈し、これと共に嚥下困難も見られます。痰の排出がうまくできなくなりますが、これは咽頭蓋に腫れが生じるためです。咽頭蓋炎(いんとうがいえん)では短時間に死亡する症例もありますが、これは気道を感染から腫脹した組織によって詰まらせてしまうためです。その他、脱力状態を招きますが、こちらは血中の酸素量が低下しているのに二酸化炭素が増えるためです。
原因
インフルエンザ菌b型への感染が原因となります。また、ブドウ球菌や連鎖球菌などによっても引き起こされます。ただし、現在では予防接種が普及しているため、咽頭蓋炎はほとんど見られません。本疾患は二歳以上の子供に多く見られますが、大人でも発症します。細菌感染が咽頭蓋にて生じる病気であり、気道を詰まらせ、延いては空気の通路を塞いでしまいます。尚、喉頭蓋は、食物を飲み込む際に、声帯及び気管の穴を閉鎖する組織のことを言います。
治療法
原則、予防接種で防ぐことが重要です。本疾患が疑われた場合、入院措置となります。抗生物質ではスルバクタムアンピシリン及びセフトリアキソンといったものが用いられます。