弛緩性皮膚症

症状

大抵、誕生直後にあきらかな症状を呈しますが、小児期以降に生じることもあります。後者では急激に発熱や発疹を随伴させることもある一方で、成人以降で緩やかに発症することもあります。症状が軽ければ見た目の変化だけですが、高度なケースでは内臓にも支障をきたします。顔面では非常に皮膚のたるみが見られやすく、その他、動脈や腸、心臓、肺といった臓器にもあらゆる支障を多彩にきたします。皮膚のたるみは誕生の当初から極端に弛んでいることもあれば、時間の経過と共にたるみはじめることもあります。

原因

弾性繊維のたるみが原因であり、これによって皮膚が異常に伸長し、延いては弛みから皺を発生させます。弾性繊維は結合組織に含まれており、弛緩性皮膚症(しかんせいひふしょう)では、皮膚だけでなく、体全域の結合組織に支障をきたすこともあります。本疾患は遺伝性に起因するものであり、結合組織だけでなく、精神遅滞といった他の異常を認めることもあります。

治療法

腸や心臓、動脈、肺といった臓器に生じた高度な障害は命を奪うこともあります。根本的な治療法は知られておらず、通常、見た目の改善を目的にして形成外科手術が行われます。ただし、一過性の軽快が示されるのみで根治するわけではありません。