症状
そこそこ癌が進展して肥大すると視力障害を招きます斜視及び白色瞳孔が特徴であり、これを除くと特にこれといった症状をほとんど示しません。癌は、MRI及びCTによって検査しますが、本疾患を推測できる場合、左右いずれの網膜も調べます。また、腰椎穿刺若しくは脊髄穿刺にて脳脊髄液を採取し、癌細胞の有無を検査しますが、これは脳へ癌が転移していないかどうか判断するために行われます。更に骨髄の転移も推測されるため、同様に調べることになります。
原因
眼の成長と関わる、ある種の遺伝子損傷が原因と言われています。また、損傷した遺伝子は、そのまま子孫へ遺伝することもあります。特に、左右どちらの眼においても網膜芽細胞腫(もうまくがさいぼうしゅ)を生じた場合、遺伝性によるものと考えられています。転移性も認められているため、視神経を経由して脳で発症したり、骨髄などに転移することもあります。本疾患は網膜に生じる癌であり、網膜は光を感知する眼の後部に位置する器官です。
治療法
視力が残っている場合は、カルボプラチン、シクロホスファミド、エトポシド、ビンクリスチンといった化学療法薬が用いられます。これで改善されないケースでは、放射線療法若しくは眼球摘出が行われます。ただし、放射線療法では眼の周りの組織を弱体化させたり、視力低下、白内障などを招きます。