症状
リンパ節炎(りんぱせつえん)は、腫大したリンパ節と共に圧痛を発します。またリンパ節の周りにおいて発赤及び発熱が見られることもあります。こういった症状が示されないリンパ節における腫大は更に重症である結核やリンパ腫である可能性が疑われます。尚、トキソプラズマなどの寄生虫や結核などに起因する感染症においては、リンパ節炎は慢性化してしまいます。
原因
感染症が原因となります。具体的には真菌や細菌、ウイルス、リケッチア、原虫などが原因菌となります。鼠径部のリンパ節の腫れは水虫の化膿に起因するものであり、液窩リンパ節の腫れは傷が原因となっています。リンパ節の炎症に伴って圧痛と腫れを生じさせます。尚、伝染性単核球症はEBウイルスによる経口感染と考えられており、頸部を主軸としたリンパ節腫大が確認されます。また10日程度の間発熱も見られます。小児ではこの期間は短期になり、症状も軽いものとなります。
治療法
抗生物質による静注及び経口投与では細菌感染症が適応となります。リンパ節において痛みを感じられる際は湿布などを用いますが、これは炎症に起因するものです。リンパ節が腫大して硬化するケースも見られますが、通常リンパ節炎は感染症が改善されることで次第に小さくなり痛みも消失していきます。手術では排膿を行います。尚、高齢者では悪性腫瘍の転移も推測されるため、リンパ節部の組織を採取して検査します。これは胸部X線で異常が認められないケースもあるためです。