胃癌

症状

早期癌の凡そ半数は特にこれといった症状を示さないとされます。何らかの自覚症状を示すこともありますが、胃癌(いがん)と断定できるほどの特徴を持った症状ではありません。一般に通常の胃潰瘍及び急性胃炎のそれと似たようなものになっており、みぞおち周囲の痛み、食後における緩やかな痙攣、空腹時における鈍痛、背部の痛みなどが示されます。悪化すると胃癌特有の症状を示すようになり、例えば固いシコリが上腹部において触れたり、腹部の張りといった症状を示します。ただ、人によっては悪化しても症状を示さないこともあります。その他、下痢や便秘を繰り返したり、貧血、食欲不振、疲労感、体重減少といった症状を現すこともあります。

原因

食生活との因果関係が指摘されており、発癌物質を継続して摂取することが原因の一つと考えられています。また、喫煙や暴飲暴食、早食い、塩分の過剰摂取なども胃に大きな負荷を与えるため、危険因子となります。

治療法

患部の切除が中心であり、転移のリスクが低く且つ早期がんでは縮小手術によって切除範囲を狭める治療方法が行われます。進行癌においては患部の周りに存在するリンパ節も含めて広範囲に切除するリンパ節郭清が実施されます。これは再発を防ぐために適用されます。また粘膜層のみの軽い癌、或いは小さいケースでは内視鏡及び腹腔鏡下術が行われることもありますが、いずれも医師の判断に由来します。その他、放射線療法や免疫療法なども組み合わせて行われます。尚、胃癌に対する抗癌薬の有効性は低いとされてきましたが、近年では再発の予防と末期癌に対して適用されるケースが多くなっています。