減圧症

症状

一型と二型に分類されます。前者は、知覚障害などを随伴させず、限られた個所においての疼痛のみとなります。後者は一型を除く全てを指していて、よく知られるものでは脊髄型麻痺が生じます。特に脊髄型知覚麻痺を見過ごすと、治療を長引かせたり、重症化させてしまったりします。そのため、温覚及び冷覚、痛覚、神経反射などを調べる必要があり、例え一型と推測されても確認することが推奨されます。窒息感や呼吸困難、胸痛などを示す呼吸循環障害型では、意識障害を見ることもあり、特に外傷性空気閉塞症を合わせて発症しているケースでは死に至る確率が高いため、再圧治療を要します。脳型では軽いもので耳鳴りや眩暈、嘔吐、視力障害、言語障害などを生じます。また、片麻痺や意識消失を見るケースもありますが、いずれも再圧治療が有効とされます。

原因

生体内において気泡の発生が原因であり、潜水や圧気土木工事などによって生じます。高気圧下から大気圧へ移行するケースにおいて減圧のスピードが急速であると、生体内に存在する溶存ガスが過飽和となって気泡が生じます。尚、減圧症(げんあつしょう)は、潜水病(せんすいびょう)や潜函病(せんかんびょう)とも呼ばれます。

治療法

まず、減圧症を考えられるケースにおいて酸素の投与が行われます。基本的には、酸素再圧治療が実施されます。その他、抗凝固薬やステロイド、低分子デキストラン、リドカインなどが症状に応じて適用されます。