自己損傷症

症状

急激に潰瘍、糜爛、紅斑、壊疽といったものが生じるもので、薬物や刃物、爪などを使用してつけられます。そのため、皮疹も使用するものによって様々なものを呈します。また、生理の周期に損傷が一致したり、左利きの人では右側、右利きの人では左側に多く見られます。更に四肢や顔面、胸部といった手の届く領域に見られる傾向があります。

原因

自分の皮膚、粘膜、爪、毛髪といった個所に自ら傷つけることで発症します。人工的病変であるものの、多くの患者は自分が損傷させたことを認めません。また、自己損傷症(じこそんしょうしょう)の背景には統合失調症や鬱病、知的障害、ヒステリー、人にかまってもらいたいという欲求、外に出たくないという精神的な要因が認められます。その他、本疾患に良く似たもので臍石やあかつき病があります。これは長期に渡って患部を清潔にしなかったことに起因します。特殊型では、爪甲損傷癖や抜毛狂などがあります。尚、本疾患はヒステリー性壊疽(ひすてりーせいえそ)、多発性神経症壊疽(たはつせいしんけいしょうえそ)とも呼ばれます。

治療法

精神的要因が絡んでいる場合は、精神科に受診します。皮膚の症状に対しては、それに応じた治療を実施します。