母斑細胞母斑

症状

色素斑若しくは腫瘤を生じるものであり、小型のものの大きさは数ミリ程度となります。誕生時には見られませんが、三歳程度から増えていきます。思春期を迎える頃には線維組織或は脂肪組織などへ変化するケースが多いとされます。硬毛を随伴させることもあり、母斑細胞の色は黒か褐色、常色です。小型のものはいわゆる「黒子(ホクロ)」のことを指していて、二十センチぐらいまでのものは「くろあざ」と言われています。これを超えるものは「巨大母斑細胞母斑」と言われます。尚、獣皮様母斑は巨大色素性の母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)の内、毛が認められるものを指していて、悪性黒色腫を招きやすくなっています。

原因

神経堤に起因する細胞にはメラノサイト及びSchwann細胞と呼ばれるものがあります。つまり、これらへの不完全な分化が母斑細胞と呼ばれる色素斑を形成します。通常、遺伝性との因果関係は否定されています。尚、母斑細胞母斑は、色素性母斑(しきそせいぼはん)、色素細胞性母斑(しきそさいぼうせいぼはん)とも呼ばれます。

治療法

悪性に変化する可能性のあるものはレーザー治療や外科的に切除する治療方法がとられるケースもあります。これには刺激の影響を受ける個所に発生したものや先天性に起因する大型のものが考慮されます。良性と推測できるものは経過観察となります。尚、診断ではダーモスコピーが用いられます。